感情に責任を持つ

多くの人は、嫌な感情は誰か他の人のせいで引き起こされるものだと思っています。

あなたが怒りを感じた時、「◯◯さんのせいでムカついた!」とか「◯◯さんが私の地雷を踏んだから!!」「あの人が私を傷つけた」などと思ったことはないでしょうか。

まるであなたの体に地雷が埋まっていて誰かがそれを踏んで爆発するとか、あなたのこころにズカズカと踏み込んで行ってめちゃくちゃにするとか、多くの人は感情は他の人によって引き起こされると考えています。

でも、本当のところ、感情はあなたの選択によって生み出されています。そのメカニズムをお伝えする前に私たちは普段感情をどのように扱っているか、お伝えしますね。

人は、怒り、ショック、痛み、悲しみ、恐れ、不安、罪悪感など、不快な感情をどう扱ったら良いか分からず、人のせいにしたり抑圧してなかった事にしようとします。「怒っちゃダメ!」「泣かないの」など、大人は子どもの感情が手に負えないとこんな風に声をかけ感じることを封じ込めてしまいます。一方、楽しさ、喜び、感謝、幸せなど心地よい感情はそのまま自然に体験するので過ぎ去ってしまいますが、抑圧された感情はあなたの感情体という目に見えない場所に留まっていきます。

あなたは二度と傷つかないよう、感情に蓋をします。しかし、人と距離を取ったり、コミュニケーションを避けていると、次第に人間関係の問題を持つ、という形で感情に向き合う事になります。

例えば、ある日突然夫の不倫が発覚したり、子どもが問題行動を持つなど、あなたのこころをかき乱す事件が起き始めます。ですから溜め込まれた感情はある程度感情体にたまると外に出ようとします。怒りは、我慢の限界で爆発することがあるように、あなたの中に溜まっている感情は解放される時を待ち望んでいます。

 

さて、あなたの感情は他の誰かによって引き起こされるのではなく、あなたの選択によって作り出しているとお伝えしました。

それはこんな風に作られていきます。

あなたがこれまでに体験してきた事が影響してある種の固定観念を形成します。そしてその固定観念の反応として感情が生じます。

例えば、怒る事は良くない、と思っている人は、なるべく怒りを出さないように我慢します。そして怒りっぽい人が苦手ですし自分が怒ると自分にダメ出しをします。

効果的である事をよしとしている人は効果的でない事が起きると苦しむ事になるでしょう。

泣いちゃダメって教わった人は泣かないよう感情に蓋をしてこころの冷たい人になります。

感情に責任を持つとは、あなたがあなたの感情を生み出していることに責任を持ち、感情を感じてみる体験をしたり、固定観念を変容させることです。